メールマガジンの活用は、LINEをプライベートな空間であるとの考えから始まりました。オンライン販売の開始時にその効果を本格的に認識し、内容の拡充を決定しました。初期は製品の宣伝が中心でしたが、徐々にスタッフからの手紙形式での情報発信へと進化し、単なる販促に留まらず、ブランドや製品の背景を通じて顧客との関係を深めることに重点を置いています。また、実店舗での体験をオンラインに転化し、チャットを通じた積極的なコミュニケーションで顧客満足度を高めることに注力しています。これは新しいツールが登場しても変わらない基本戦略です。愛情を持って継続的に取り組むことが、成功の鍵となっています。
今回ゲスト、株式会社アルビオン 榊原 隆之 は、ANNA SUI、PAUL & JOEの国内展開をご担当され、自社オンラインストアの開設、運営も担当し4ブランドのオンラインストアサイトの立ち上げをされていらっしゃいます。
榊原氏に『コミュニケーション』についてお伺いしました!
▽どうしてメールマガジンを活用しているのか。
オンラインのビジネスを始める時に、LINE連携しようという話が出ていましたが、個人的な感覚としてLINEはSNSの中でも1番プライベートな部分で使われていて、そこに広告などの売り込みが入ることにとても違和感を感じていたので、最初の段階からLINEはシュリンクしていこうと思っていました。
実はオンラインを始める前からメルマガはやっていましたが、ブランドとして何も情報発信をしていなかったことと、オンラインを始めた時に周りからメルマガを勧められて、実際にメルマガを配信すると、半分以上の方が開封して、買い物もたくさん発生するのを見ていると、こんなに多く見てもらえるなら、もっと色々と配信しようと思いました。
当初は、売り込みや新製品、限定品のメルマガだけでしたが、もう少し違うことを配信しようと思って、公式からの手紙として、スタッフに書いてもらっていますが、本当に多くの方が読んでくれるので、書き手も喜んでいます。
メルマガの反応は開封率だけを見ていますが、開封率が下がっていなければ、その前のメルマガは悪くなかったという見方をしています。
担当者がしっかりと売りのメルマガも作りますし、そうではないメッセージのメルマガも作っているので、今後ツールは変わるかもしれませんが、テキストで何か想いを伝えるということはずっと繋がると思うので、これはしっかりと取り組んで、ずっと続けていきたいと思っています。
▽効果があるメールマガジンは何か。
仲間内で聞いていても、1番効果があるのは限定品や新製品で、これは間違いないですが、これを否定する訳ではなくて、色々なSNSやメルマガ、何をどう位置づけるかを考えると、メルマガはやはり本当に好きな人だけで良いという風にしています。
キャンペーンをせずに、色々なSNSや、色々なところを渡り歩いて、アツい方を登録して、そんな立ち位置にしているので、メルマガ登録者数を増やしたいのですが、いたずらに集めないように、厳しく指導されたことがありました。
例えばLINEでスタンプをあげるから登録してもらうように、メールを登録してくれたらクーポンやサンプルをあげるということをしていました。
ただ、根本は私たちが物作りのメーカーで、自分たちの商品を使って喜んでほしいということがベースなので、例えば価格的な訴求で使ってほしいというよりも、商品のことや背景、ブランドのことをお伝えして、好きになって使ってほしいと思っています。
私たちは元々、定価の意味があると思っているので、そこに色々な付加価値を付けて、定価で売るというスタンスでいます。
メーカー直の私たちが、急に40%オフをしたら、それは市場を壊すというか、ブランドのお客様に対する裏切りになると思うので、適正な価格のものをちゃんと愛していただくためには、コミュニケーションを取り続けるということが必要かなと思います。
▽継続的にコミュニケーションを取っていれば、売上も上がるのか。
私たちの店舗では、実感体験といってお顔で実際に試していただくという活動にとてもこだわっているので、例えば化粧水でも、口で説明するだけでなくて、出来る限りお顔で実感していただくということにすごくこだわって、過去ずっとしてきています。
それと同じことをオンラインでは出来ないから、その実感体験の代わりに、コミュニケーションを取るということで、実はチャットをとても活用しています。
チャットを始める時に、スタッフは大反対しましたが、これも始めてよかったと、今ではもうプラスの声しか来ません。
化粧品の使い心地が書いてありますが、それではなくて、自分に合うのか、合わないのか、最後の背中を押してほしいというところがあるので、テキストでやり取りをしていくと、オンラインでも目の前で接客をしているかのように、最後には満足して購入していただけることがあります。
▽メーカーの立場で難しくないのか。
メーカーだからこそ出来ると思います。
代理店にお願いしているメーカーはもちろん多いですが、根本として画像とテキストでメッセージを伝えるということはなくならないはずなので、ツールが変わってもどう伝えるのか、どうご意見をいただくのか、というところを掴んでいたら、きっと大丈夫かなと思っています。
LINEだからこう、ということではなくて、どう伝えようかということに軸足があれば、今後新しいツールが出てきても楽しく使えるのではないかと思います。
会社とブランドが大好きなメンバーがやっているから、継続的にやり続けていって、こうなっているのだと思います。
この他にも盛りだくさん、コミュニケーション術について公開しています!
SNS運用をご検討中の企業様のご参考になるかと思います!
それでは榊原氏流『コミュニケーション』についてぜひお楽しみください!
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00:00 ダイジェスト
01:42 メールマガジンの活用
06:34 効果のあるメールマガジン
08:58 コミュニケーションと売上
17:36 メーカーとしての立場
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前半:
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~第232回 ゲスト~
榊原 隆之 氏
株式会社アルビオン
国際ブランド営業部 国内推販グループ グループ長
1990年入